鉄スクラップの輸出を通じて、循環型社会の構築を目指す

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関東鉄源協同組合:鉄スクラップの知識


鉄スクラップの知識

1.はじめに

有史以来、人類の歩みは鉄と共にあったと言っても過言ではないほど、私たちの生活に「鉄」は密接に関わっています。私たちの身近で使われる鉄には、缶、スチール家具、自動車、建物など数えあげれば限りがありません。そして、その鉄製品の原料となるのが、鉱物資源である鉄鉱石などに加え、我々が使用し不要となった鉄製品、いわゆる「鉄スクラップ」です。鉄は廃棄された後、スクラップとなり、何度も繰り返し新しい鉄製品として甦ることの出来るリサイクルの優等生です。また、鉄スクラップとは、天然資源の乏しい日本が持つ貴重な資源であるといえるでしょう。

2.鉄スクラップの種類

ギロチン処理される鉄スクラップ
ギロチン処理(写真:ヤマシタ)

鉄スクラップは大別すると、「市中スクラップ」と「自家発生スクラップ」の2つに分けられます。このうち、「自家発生スクラップ」とは、鉄鋼メーカーで、製鋼や製品加工の過程から発生するスクラップを指し、製鋼メーカーで再利用が図られています。一方、「市中スクラップ」は一般に市中に出回るもので、この「市中スクラップ」についても、機械や車などの製造工場から排出される「工場発生スクラップ」と、廃車、建物、その他使用済み鉄製品といった形で排出される「老廃スクラップ」に分けられます。

シュレッダー処理される鉄スクラップ
シュレッダー処理

 

これら「市中スクラップ」の収集の形態は様々ありますが、専門の回収業者が回収したり、建築物や自動車の解体業者が鉄以外のものを取り除いた後、スクラップの加工業者に引き渡すというのが一般的です。鉄スクラップの加工業者は、回収された鉄スクラップを、プレス(圧縮)、切断(ガス切断・ギロチン処理)、破砕(シュレッダー処理)などを施して、鉄鋼原料として使いやすい形状に加工した後、電炉メーカーと言った製鋼所へ直接あるいは商社などを通じて納入しています。

3.鉄スクラップの代表的な品種

鉄スクラップには様々なグレードが存在します。そのうち、関東鉄源協同組合では日本の指標品種であるH2というグレードの鉄スクラップの輸出を行っています。また、これらの日本の鉄スクラップのグレードは、(一社)日本鉄源協会の検収統一規格によって定められております。以下に代表的な品種を紹介します。

鉄スクラップの指標品種H2
出荷されるH2(写真:影島興産)

・H2

日本国内における鉄スクラップの中で最も流通量が多い指標品種。建築物の解体工事などから排出された鉄筋、鋼矢板などで構成される。(一社)日本鉄源協会の検収統一規格では、「幅500o以下、長さ1,200o以下、厚さ3o〜6o、単重1,000kg以下」。

新断
新断(写真:日下野商店)

・新断

自動車や機械製品の製造工場などで鋼板を加工した後に残る端材。そのままのものがバラ、圧縮したものがプレス。表面処理していない薄鋼板で酸化していないものがA、多少酸化している薄鋼板又は鋼材材質に悪影響を及ぼさない表面処理鋼板ものがBとされる。

   

4.海外へと輸出される鉄スクラップ

鉄スクラップ輸出船積み
組合の輸出船積み

鉱物資源の乏しい日本において、鉄スクラップが輸入されていた時代は遠い昔のこととなってきています。現在、日本国内の「市中スクラップ」は現在、3000万トン以上もの量が回収されていますが、これが国内で消費しきれずに鉄スクラップの余剰が発生し、その結果、価格の大幅な下落を招きました。

 

こうしたことから当組合では、余剰となった鉄スクラップ需給調整を目的に、旺盛な鉄鋼需要のあるアジア市場へと業界として販路開拓に乗り出したのです。2012年現在で、日本国内からは860万トンもの鉄スクラップが日本から海外に輸出されており、今後も輸出量は高水準で推移することが見込まれています。当組合の共同輸出事業は、年間20万トン前後と全体の輸出量からみるとわずか数%の割合に過ぎませんが、毎月実施している入札では、価格を公開することで、現在、東アジア市場における1つの指標価格としての評価を受けております。

 

日本は現在、世界でトップクラスの鉄スクラップ輸出国に変貌を遂げ、海外からも鉄スクラップという良質な原料の供給国として大きな注目を集めています。その一方で、現在、日本からの鉄スクラップの主な販売先である韓国や中国が今後、経済発展に伴い、自国で鉄スクラップをまかなえる時代が来ることも予想されています。こうしたなかで、日本の鉄スクラップを国際商品としてより世界の国々に供給するには、国際競争力を確保するための船舶の大型化と、それに対応するための港湾インフラ整備など、クリアしていかなければならない課題も多く残されているのが現状です。

5.おわりに

当組合の鉄スクラップは、高い品質と月間2万トン前後という安定的な数量を供給することで万トンクラスの船にも対応し、韓国や中国だけではなく、ベトナムやインドネシアなどの東南アジアへと販路を着実に拡げてきております。今後も日本の鉄スクラップの規格に基づいた確かな品質と安定的な数量を海外のユーザーに届けるために、当組合では,基本理念に立脚しつつ,取り組んでまいる所存です。

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PICKUP TOPICS

15000トンの船積み

鉄スクラップ輸出先国の遠隔化に伴い、船も大型化が進展しています。当組合の鉄スクラップ1万5000トンの船積みを動画で紹介します。

 


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